• 設立趣旨

     世界における人口の急速な増大に対して、タンパク質食糧の供給が追い付いていないとする議論が高まりつつあります。1kgの牛肉を生産するのに6~20kgもの穀物が必要とされますが、地球環境に過大な負荷がかかる肉食を辞め、ベジタリアンやヴィーガンを愛好する人口が増加しつつあります。こうした志向に合わせて大豆を使った新しい人工肉などが生産される一方、従来のたんぱく源とは異なる、昆虫を原料とするたんぱく源の可能性を模索する技術が誕生しつつあります。


     このような世界の潮流を背景として、食に科学的技術を用いた『フードテック』という産業が生まれてきました。2018年の統計では米国が9,574億円、中国が3,522億円、インドが1,431億円をフードテック関連に投資しておりますが、日本は僅か97億円に留まっております。昨年4月に農林水産省の官房に「フードテック研究会」が設置されましたが、まだまだ世の中での認識は高まってきておりません。


     世界の食料供給・地球環境問題の観点と新しい食の潮流に対する日本の取り組みを応援する立場から、フードテック振興のための議員連盟の設立を決意した次第です。